はじめてのRDLC レポート
以前は Visual Studio にはクリスタルレポートが同梱されていましたが、 現在はレポート系のコンポーネントは Microsoft Reports という体系にまとめられています。
これは SQL Server Reporting Service などのサーバーレポート等との統合を進めるためと思われます。
RDLC レポートでは、サーバーと同様のレポート定義ファイルを利用して、レポートを作成することが出来るようになっています。
この資料ではレポーティングの Hello world として、Visual Studio のレポートを利用してみましょう。
クライアントレポート定義ファイル (RDLC) の作成
まず Windows Forms プロジェクトを作成します。
プロジェクトに新規アイテムを追加します。Reporting のしたの Report を選択します。
名前は Report1.rdlc のままとします。
*.rdlc ファイルというのは Report Definition Language (RDL) で書かれたレポート定義のクライアント版 (Client) ということです。
クライアントレポートに対になる概念としてサーバーレポートというのもあるのですが、それについてはまた別の機会に説明します。
レポートを追加すると、レポートデザイナ でレポートが開いた状態で表示されます。
しかし、実際のところこの rdlc ファイルというのは XML ファイルですから、テキストエディタでも(気合で)編集可能です。
Visual Studio でも次のように、右クリックで Open With... を選択して・・・
XML テキストエディタを選択することによって、レポートのテキスト編集モードに切り替わります。
XML テキストエディタで開きます。
通常は GUI のレポートデザイナで編集したほうが楽なのですが、たまに RDL を直接いじったほうが楽な場合があります。 テキストエディタで編集できるんだったなぁ、ということは頭の片隅においておくと良いと思います。
さて、レポートデザイナーに戻り、レポートにテキストボックスをひとつ追加します。
ツールボックスからテキストボックスを選び・・・
レポートにドラッグアンドドロップします。
適当に文字を打ち込みます。
これをレポートビューア で表示してみましょう。
レポートビューアでRDLCレポートを表示する
フォームを開き、フォーム上に Report Viewer をドラッグアンドドロップします。
レポートビューアのプロパティから、Dock を Fill にしておきましょう。
レポートビューアコントロールの右上の矢印をクリックすると、レポートの選択ボックスが表示されます。
ここで上で作った Report1.rdlc を選択します。
これによって、レポートビューアコントロールとレポート定義ファイルの関連付けが出来ました。
プログラムの実行 - RDLC レポートの表示
以上でレポートの定義、レポートビューアコントロールの設定ができました。
さっそくこのプログラムを実行して、レポートがレポートビューアコントロール内で表示されることを確認しましょう。
このスクリーンショットのように表示されれば OK です。